【訪問看護の職場探し】東京近郊にある意外(!?)な訪問看護サービス過疎地を調べてみました。

[最終更新日]

在宅医療支援機構の一和多です。

最近特に感じた(困った)、
訪問看護過疎地域(?)
について、つらつらと書いていければと思います。

弊社は、一都三県を中心とした訪問看護ステーションへの人材紹介をさせて頂いおり、
東京、神奈川、千葉、埼玉、(まれに群馬などの近隣県の方からも)
の様々なエリアにお住まいの看護師さんから、
日々、訪問看護での転職相談を頂いております。

転職希望の方に、実際に訪問看護事業所のご紹介をする際は、
まずは転職希望者の方と弊社にてご面談をさせて頂き、
その方の、
ご経歴、スキル、希望条件、今後のキャリアプラン…等々、
といった詳細な情報を一つ一つお伺いをしていった後に、
その方にマッチするであろう訪問看護事業所のご紹介をしていきます。

そのご紹介する事業所選定の際、
特に大切にしているポイントの一つが、
ご自宅から事業所への「通勤距離」となります。

どのような仕事でも通勤時間は短いに越したことはないと思うのですが、
訪問看護の場合は、これは特に切実なポイントの一つとなります。

なぜなら8割以上の訪問看護事業所が届出をしている、
24時間対応体制(医療保険)・緊急時訪問看護加算(介護保険)
での運営をされている事業所では、
利用者さんからの呼び出しがあった際、
それが早朝でも深夜でも利用者さんの自宅へ駆けつけなければならないからです。

これは、もし仮に半径5km圏内での訪問を受けている事業所ですと、
最も遠い場所に位置する利用者さんへの緊急訪問の場合、
ご自宅 から 事業所 への通勤距離に加えて、
事業所 から 利用者さん宅 への移動距離5kmも加わることになります。

つまり何が言いたいかというと、
「訪問看護での転職先選びはまずは自宅近くから!」
といった至極当然のことなのです。
※緊急時の移動以外にも、土地勘のある場所での訪問の方が楽といったメリットもあります。

で、
ここからが本題なのですが、
転職相談を頂いた看護師さんに訪問看護事業所を紹介するうえで、
やたらと紹介先に困るエリアがあります。

そう、「埼玉県」なんです。

埼玉県でも、東京都の県境のエリアや、
大宮、浦和、川越といった中心部であれば、
訪問看護事業所の選択肢もある程度あるのですが、
そこから更に北関東寄りになってくると、
訪問看護ステーションの数も激減していきます。

そうなると、求職者に事業所をご紹介をする以前に、
「希望条件に合うご自宅近くの事業所が一つもないです」
といった状況がザラにあるのです…。
そこで、埼玉の訪問看護事業所の展開状況を調べてみました。

平成28年度での埼玉で稼働する訪問看護事業所が338事業所となり、
他の関東エリアが、
・東京:916
・神奈川:572
・千葉:287
・栃木:84
・群馬:159
・茨城:142
であることを考えると、決して少なくないような印象を受けます。

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※参照:平成28年訪問看護ステーション数調査結果(訪問看護ステーション)
https://www.zenhokan.or.jp/pdf/new/h28-research.pdf
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では、人口比ベースでみてみるとどうでしょう?

人口10万人当たりの都道府県別訪問看護ステーション数が全国平均7.0の中で、

・埼玉:4.1

・東京:6.1
・神奈川:5.7
・千葉:4.5
・栃木:4.0
・群馬:6.9
・茨城:4.7

と、非常に低い数値となっておりました。

ちなみに、
全国ワースト1が栃木で、
ワースト2が埼玉、
ワースト3が千葉県といった結果です。
(おいおい関東しっかり…)

ーーー
※参照:訪問看護アクションプラン2025
http://www.jvnf.or.jp/top/plan2025.pdf
ーーー

その他、埼玉県についてさらに調べ進めてみると、
人口比あたりの埼玉のワースト記録が出るわ出るわ、

・病院数
・診療所数
・病床数
・医師数
・看護師数

のどれもが全国ワースト5にランクインしておりました。

※もう詳細な数字は割愛しますので、
興味のある方は厚生労働省が発表しているこちらをご参照下さい。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/youran/indexyk_2_2.html

つまり、訪問看護ステーションに限った話ではなく、
埼玉は「医療過疎エリア」だったのです。
※有名な話ではあったのですが、
実際にデータを洗ってみてこれ程とは…と愕然。

隣接するのが東京なので、
医療者が東京に流れてしまうのか?
など様々な要因は考えられるのですが、
住み慣れた土地で安心して暮らしたい在宅サービスの利用者さんにとっては、
それは関係のないことです。

これだけ在宅シフトが叫ばれる昨今だからこそ、
日本全国津々浦々で訪問看護サービスの普及が進めば良いなと切に願いながらも、
埼玉エリアでの事業所マッチングに頭を悩ませる日々は、
まだまだ続きそうだと感じる今日このごろでした。

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▼筆者

一和多 義隆(いちわた よしたか)

▼筆者プロフィール

在宅医療支援機構 代表

早稲田大学を卒業後、スタートアップのITベンチャーに就職し、営業・受託制作・広告代理・採用人事と幅広い業務を担当する。その後、訪問看護ステーションを運営するヘルスケアベンチャーに転職し、訪問看護師の採用人事を中心としたバックオフィス業務に従事。2016年に在宅医療支援機構を設立し、事業開始から1年足らずで100名を超える看護師の在宅看護・訪問看護への転職面談を行う。

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一和多 義隆

一和多 義隆

早稲田大学を卒業後、スタートアップのITベンチャーに就職し、営業・受託制作・広告代理・採用人事と幅広い業務を担当する。その後、訪問看護ステーションを運営するヘルスケアベンチャーに転職し、訪問看護師の採用人事を中心としたバックオフィス業務に従事。2016年に在宅医療支援機構を設立し、事業開始から1年足らずで100名を超える看護師の在宅看護・訪問看護への転職面談を行う。
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