訪問看護から訪問看護への転職。前職での苦い体験と、それを踏まえた新しい職場選び【訪問看護転職事例】

公開日:2021/04/13 更新日:2024/03/12
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インタビューご協力者:
K.Kさん(35歳、正看護師)

看護師資格取得後、循環器・内科・外科・総合内科と、10年以上の病棟経験を積んだ後に、学生時代から興味のあった訪問看護へ転職。現在は2箇所目となる訪問看護ステーションで非常勤として勤務をしている。

趣味・好きなものを教えて下さい!
黙々と取り組める細かい単純作業が好きで、小さな頃からジグソーパズルやミニチュア模型を1人で組んでいるような子どもでした(笑)。 最近は、親族の結婚式でつかう扇子 等の小物を自作してプレゼントしました!

※この記事はNsPace Careerの運営会社である在宅医療支援機構の人材紹介サービスを利用して転職した方のインタビューになります。

訪問看護のイメージって?

K.Kさん

「訪問看護」自体は看護学生の実習の時から、漠然と良い印象を持っていました。

ご利用者としっかりと向き合った看護ができる働き方だと感じましたし、将来的には自分も訪問看護師として働きたいな、と。

ただ、実習先のステーションが40代以上の病院でいえば師長クラスの方ばかり20代のスタッフは1人もいない事業所だったので、「臨床経験も人生経験も積んでからでないと在宅は難しいのかな?」と思いました。

それに加えて、病院と違って「その場ですぐ周囲に相談ができる環境ではない」「自分ひとりでの判断が求められる」といったイメージも抱いていたので、余計にハードルが高く感じていたのだと思います。

これに関しては、実際に訪問看護の現場で働くようになってから、電話や写真データを利用することで、問題なく他スタッフに相談ができたことや、場合によっては事業所に持ち帰ってからの対応もできることを知りました。

訪問看護に転職をしようと思ったキッカケは?

K.Kさん

私の場合は、訪問看護に転職をしたのは病院での10年の臨床経験を積んだ後でした。

学生時代から訪問看護師を志しながら、訪問看護に挑戦しよう!(挑戦できる!)といった自信を持つまでの期間が10年だったからです。

ただ、これは「私の年代では」といった違いもあって、より社会が在宅に向いているいまの時代であれば、もっと早く訪問看護の世界に飛び込んでしまっても良かったのかとも思います。

私の周りで、病院で10年以上のキャリアを積んだ方からは、「管理業務が増えるにつれて辞めづらくなった…」「新しい職場に挑戦する体力が無くなった…」といった声も耳にします。

病院で3年ほどの経験を積んだ後であれば、若い間にやりたいことに挑戦をしてしまうのも1つの選択肢なのかな、と。

前職の訪問看護ステーションからの転職を考えた理由は?

K.Kさん

前職のステーションでは2年半ほど勤務をしました。

私にとっては初めての訪問看護だったのですが、スタッフの定着が悪い職場だったこともあり古株となっていくにつれて、相談する立場から教育指導をする立場になり、現場業務に加えて多くの管理・事務業務も兼務するようになっていきました。

また、法人として複数の店舗を展開している組織だったこともあり、いくつもの店舗・エリアにまたがった、1人では抱えきれない膨大な数のご利用者を受け持っていたことも…(汗)。

心身共に限界を迎えたことで、「自分自身のこれからのワークライフバランスを見直したい」「より腰を据えて訪問看護業務に向き合いたい」「経験豊富な先輩のもと、周囲に相談ができる環境で働きたい」といった思いから転職を決意しました。

訪問看護への転職活動はどのように?

K.Kさん

訪問看護への転職活動は本当に難しいと感じました…。

病院への転職の時は、自分ひとりで情報収集をして、実際に足を運んで転職活動をしてきました。

病院に関しては、自分だけでも働き方に関するおおよその肌感はつかめてきたんですね。

一方で、訪問看護の場合は、情報収集をしても集まるのは募集要項ばかりで、利用者さんの実態は見えてこなかったですし、ステーションごとのカラーのようなものも見えづらかった。

新設のステーションから老舗のステーション、株式会社運営のところや医療法人運営のところ、多種多様なステーションがある中で、どのような軸で選んでいけば良いのか分からなくなり、1人きりでの転職活動には限界を感じました。

1回目の訪問看護への転職の時は、大手の紹介会社を利用しました。

とても丁寧に対応をして頂きましたし、転職活動における自己分析や優先順位の整理など、参考になるアドバイスもして頂けました。

ただ、結果的には、私の希望する働き方というよりも、先方からの推薦に押し流されるまま転職活動を進めていってしまった、という後悔も残り…。

2回目の転職の際は、より訪問看護の現場や在宅の業界に精通した方に相談をしたいと考えていた中で、たまたま目についたのが在宅医療支援機構さんでした。

在宅医療支援機構での転職は(率直に!)どうでしたか?

K.Kさん

推薦して頂いた3箇所の訪問看護ステーションを見学させて頂いたうえで、現在の職場への入職を決めました。

この「3」という数字が私には合っていました。

2箇所からの二者択一だと物足りなかったですし、4~5箇所の中からだと優柔不断な私は選べなくなっていたと思います(苦笑)。

また、ピックアップして頂いた3箇所が、どちらも三者三様でタイプの違うところだったので、様々な訪問看護ステーションの特徴を知ることができましたし、見学を通して自分の希望する(訪問看護での)働き方を整理することにも大変役立ちました。

見学前にステーションに関する詳細な情報を共有して頂けていたので、自分なりにイメージを持ったうえで、見学時により深いお話をすることができたことも大きかったです。

訪問看護としては2回目となる今回の転職では、しっかりと自分で考えて、納得したうえで職場選びができたと思います。

転職した職場はどうですか?

K.Kさん

とても楽しく働けています!

正直、これまでの病院勤務まで含めた看護師としてのキャリアの中で、こんなにもストレスなく、楽しく働けている職場は無かったです。

頼りになる経験豊富な先輩が多く在籍していることや、スタッフみんなの目線が真っ直ぐご利用者に向かっていることで、ケアに対する話し合いの場をたくさんとれていることがとても嬉しいです。

もちろん現場の愚痴が溢れそうになることもありますが、周囲のモチベーションが高いので、自然と前向きな気持ちになれるようになりました。

あと、先輩が皆さんとても褒め上手なんですよね(苦笑)。

本当に些細なことでもなんでも褒めてくださって、学生の時の看護実習を思い出すような気持ちになります。

訪問看護のことも人生相談も、たくさん教えて頂ける環境に感謝しかないです。

訪問看護への転職を考えている人へのメッセージ

K.Kさん

訪問看護はやり甲斐も大きい反面、相応の大変さもある仕事だと思っています。

特に病院から訪看へ転職したての頃は、聞き慣れない単語が飛び交い、制度や仕組みのこともよく分からないまま、病院とは全く違う環境で働くことになります。

その後も、様々なご利用者や連携先と向き合っていく中で、自分自身も様々な悩みや課題に直面する場面は必ずあります。

私は2箇所の訪問看護ステーションでの経験しかない、まだまだ未熟なキャリアですが、訪問看護師として頑張っていくためには、やはり周囲のスタッフとしっかりと話し合える環境が1番大切だと感じました。

訪問看護ステーションで働くことに興味のある方には是非、気軽に相談ができる先輩や、前向きな気持ちでご利用者のことを話し合える仲間のいる職場で働いてもらいたいなと思います。

そのためにも、しっかりと事前見学をして、現場の空気を感じ取ったうえで、職場選びをしていって頂きたいです。

とても漠然としたアドバイスになってしまうのですが、私の場合は「ここの雰囲気、好きだな」と直感が働いたところが、いまの職場でした。

まとめ:転職先選びのポイント

  1. 様々な年代、キャリアのスタッフが在籍する職場
  2. 地域医療への想いをもって運営をされている職場
  3. 先々の出産・育児への理解のある職場

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記事投稿者プロフィール画像 NsPace Careerナビ 編集部

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