20代で2箇所の訪問看護ステーションを経験。1回目の転職で学んだ失敗しない訪問看護転職とは…?
転職先選びのポイントは?
- 管理者や先輩スタッフに相談のできる環境、風通しの良い雰囲気の職場
- 結婚・出産・子育てといったライフイベント後も働き続けられる環境
- 同年代のスタッフが所属していると嬉しい
インタビューご協力者

K.Tさん(28歳、正看護師)
大学病院の外科病棟で4年間勤務した後、株式会社運営の訪問看護ステーションへ転職。訪問看護業務にやり甲斐は感じていたのだが、次第に職場環境とのミスマッチを感じるようになり、引き続き訪問看護での就業を希望して転職をする。
趣味・好きなものを教えて下さい!
パン好きで、よくパン屋めぐりをしたり、自分でパンを作ったりしています(笑)。 この写真のパンは自信作で、発酵時間を長めにとることがポイントでした。 一番好きなパンは、「塩パン(塩バターパン)」です!就職前の訪問看護のイメージって?
訪問看護で働こうと思ったキッカケは?

正直、学生時代はあまり在宅には関心を抱いていませんでした。
大きなキッカケとなったのは私の祖父です。
当時、糖尿病を患っていた祖父が訪問看護サービスを利用している様子を家族として目にする中で、「このような状況の祖父でも在宅で過ごすことができるんだ!」と、とても驚いことを覚えています。
それ以外では、病棟での経験年数が進むに連れて現場業務以外の管理的な役割も増えていったことも関係しました。
「(今はまだ)現場で働きたい」「より違う分野の現場も経験してみたい」という想いから、病院とは違う在宅という分野に挑戦してみようと考えるようになりました。
前職の訪問看護ステーションからの転職を考えた理由は?

一緒に働くメンバーは良い方ばかりだったのですが、スタッフの人員数に対して業務量(訪問件数)が多く、心身への負担が大きい環境だと感じました。
また、そのような状況なので人の入れ替わりも激しく、周囲のスタッフが次々に退職をしていってしまい、相談できるメンバーのいない環境の中、ひとりきりで訪問をしている感覚が辛かったことを覚えています。
それ以外では、訪問内容についてもイメージのギャップが大きかったです。前職のステーションは慢性期のご利用者へのリハビリメインでのご依頼が多かったので、そこに物足りなさを感じるようになり、より在宅での医療的介入も経験できるステーションで働きたい、と考えるようになりました。
訪問看護への就職活動はどのように?

最初のステーションへの転職の時は、まずは大手の転職エージェントを利用して、そこでは訪問看護だけでなく病院なども紹介をして頂いたのですが、結果としてそちら経由では面接には進めませんでした。
理由はわからないのですが、私の担当者さんが何度も変わり、その度に面談で足を運び、同じような内容の質問を受けることが大きなストレスでした。加えて、せっかくの面談の場でも、お伺いできる情報が、給与や条件面の話ばかりで、より掘り下げた深い情報を教えて頂くことができず…。
結果として、最初の転職については訪問看護師として働く知人からの紹介を受けたステーションに入職を決めました。
いま思い返して、その時の転職活動で失敗だったな…と感じている点は、以下の2点です。
1)他の事業所の見学と比較検討をしないで決めてしまったこと
2)見学先の事業所と、実際に配属になった事業所が違っていたこと
その後、2回目の訪問看護での転職については、また別の訪問看護師の知人から紹介をして頂いた、在宅医療支援機構さんにお願いをして転職活動を進めていきました。

在宅医療支援機構での転職は(率直に!)どうでしたか?

面談を通して、「ちゃんと現場を知っている方」だと感じられた点が印象的でした。
以前に大手の転職サイトを利用した際のご担当者は「看護の現場を知らない方」といった印象が強かったので、そこが対照的で大きな安心感を持つことができました。
実際に、ご提案頂いた複数の事業所さんについても、現場との距離感が近い方ならではの提案をして頂けた、と感じております。
また、これは病院で不規則な夜勤をする看護師の皆さんに共感をして頂けると思うのですが、事前のアポイントのない電話が一切なかった点がとてもありがたかったです。
他の転職サイトのご担当者の時は、何度も電話を頂きながら出ることができない、転職活動が進まない、といった場面が何度もあり、それも大きなストレスになっていました。
一方で、在宅医療支援機構さんでの連絡は原則『LINE』だったので、自分にとって都合の良いタイミングでやり取りをすることができ、スムーズに相談を進めていくことができました。
転職した職場はどうですか?

オープンで風通しの良い雰囲気がとても気に入っています。
事業所の中で自分が1番の若手となるのですが、ガチガチの上下関係といったものもなく、スタッフ間のコミュニケーションはとても自然に取ることができていると感じます。
職場では先輩が作られた漬物を振る舞って頂いたり、ご近所の先輩からはカレーやサバの味噌煮(私の好物なんです…笑)をおすそ分けして頂いたりと、まるで親族のようなお付き合いをさせて頂いております(笑)。
現場のことでいうと、うちは「定期巡回・随時対応サービス」も提供してることも大きな特徴です。
看護師や介護士が1日に複数回訪問ができるサービスなのですが、このサービスをつかうことで、訪問看護単体とはまた違った介入の仕方ができ、在宅支援のあり方の可能性を広げることができるサービスだと感じました。
訪問看護への転職を考えている人へのメッセージ

私も訪問看護をはじめるまでは、「自分の臨床経験で大丈夫だろうか?」といった不安を持っていたのですが、実際に訪問看護師として2箇所のステーションで働いてみて、「ちゃんと周りに相談ができる」「周囲からサポートをしてもらえる」環境であれば、臨床経験の少ない方でも問題なく働ける仕事だと考えるようになりました。
そういった意味でも、1人で悩むことなく、皆で話し合いながら働ける職場選びはとても大切なことだと思います。
また、働き方としても、病院のような夜勤がなく、生活のリズムもとりやすい点も大きなメリットです。
「無理なく長く働きたい」「ライフステージの変化があった後も働き続けたい」といった考えの方には是非一度、検討をしてみて頂きたいです。
これからの将来、まだ若い看護師さんがドンドン訪問の現場に出るようになって、その地域が明るくなっていって頂けると嬉しいです。

転職先
笑生訪問看護ステーション
東京都杉並区西荻南3丁目7−2
実際に働き始めるまでは訪問看護に対するイメージも漠然としたものでした。
例えば、
・認知症の方への対応など、疾病予防の役割が多いのではないか?
・ひとりで判断することが病棟よりも求められるのではないか?
・様々な経験を積んだベテランでないと難しいのではないか?
…等々の不安感を持っていました。
一方で、住み慣れたご自宅での看護ができることはとてもやり甲斐のあることだろうな、といった期待感も大きかったです。