「臨床から離れてしまうのではないか?」と不安に思った訪問看護への転職【訪問看護転職事例】
インタビューご協力者:
Y.Tさん(27歳、正看護師)
看護学校を卒業後、がん専門病院と大学病院の呼吸器内科・外科病棟にて勤務。 臨床7年目のタイミングで、学生時代より興味のあった訪問看護の分野へ進むために転職を決意する。
趣味・好きなものを教えて下さい!
陶芸が趣味で、年に2~3回は陶芸教室に通っています。 私の陶芸の先生はがんサバイバーの方でして、陶芸のことから仕事のことまで、何でも相談できていることが、大切なリフレッシュになっていると思います!
※この記事はNsPace Careerの運営会社である在宅医療支援機構の人材紹介サービスを利用して転職した方のインタビューになります。
※記事の写真はイメージです
転職前の訪問看護のイメージって?
Y.Tさん
経験豊富なベテランスタッフが多い職場といったイメージを持っていました。
訪問先では自分ひとりで判断をしないといけないので、どのようなケースにも対応できる経験・能力を求められるのではないかと心配していました。
一方、ポジティブなイメージとしては、利用者さんと近い距離感で働ける職場、まるで家族の一員のようにその方に寄り添っていくことができる看護、といった印象もありました。
訪問看護に転職をしようと思ったキッカケは?
Y.Tさん
私が小学生のときにガン末期だった祖父の在宅療養を目にしていたので、「将来的には自分も在宅療養をされる方を支える働き方をしたい」という想いは漠然と抱いていました。
その後、看護学生になった時に、在宅医の『内藤いづみ』先生の著書に触れた際に、自分も看護師としてこのような現場で働きたいなと感じて、将来的には在宅分野で働こうと決心しました。
訪問看護への転職時に不安はありましたか?
Y.Tさん
働き方という点での心配事としては、より生活に近くなる反面、臨床から離れてしまうのではないか?といったことは気がかりでした。
病院での医療から置いていかれてしまうのではないか、身につけた知識や技術を忘れてしまうのではないか、といったことが心配で…(汗)。
転職活動という点でも心配事は多かったです。
まずは、訪問看護について調べようと思っても、インターネットで目につく情報は、記載の内容が古いものや、(職場の)実態がつかめないものばかりでした。
中には「このステーションは本当に今も実在しているのだろうか?」と思えるところもありました…。
また、訪問看護ステーションを探していくうえで、どういったポイントを意識して転職先選びをしていけば良いのだろう?という不安も大きかったです。
訪問看護への転職活動はどのように?
Y.Tさん
最初はインターネットで目についた大手の紹介会社に相談をしました。
そこで訪問看護ステーションを紹介して頂き、実際に面接も受けたのですが、どこか漠然とした不安が残って…。
その後も自分で「訪問看護 転職」といったような感じで調べていた際に、たまたま在宅医療支援機構さんのサイトを見つけました。
サイトの中を覗いてみると、自分とも年齢の近い看護師さんが在宅の現場で働かれている様子がわかり、それであればこちらにも相談をしてみようと思いました。
それからは在宅医療支援機構さんの方でピックアップして頂いた訪問看護ステーションでの現場見学を重ねたうえで、現在の職場へと転職を決めました。
在宅医療支援機構での転職は(率直に!)どうでしたか?
Y.Tさん
やはり実際に訪問の現場に出られている訪問看護師さんからアドバイスを頂けた点は心強かったです。
自分は訪問看護の道へ進むことで、病棟で働く同期と比べて(臨床的な意味で)置いていかれるのではないか?といったことを心配していたのですが、面談を担当して頂いた緩和ケア認定看護師の落合さんから、「確かに在宅での医療行為は(病院に比べると)少ないです。ただし、在宅の現場ではその方の周囲にある資源を総括して生活を支えていく、病院では経験のできない、よりクリエイティブな一面もあります。 医療行為の多い・少ないといった視点だけで看護業務を取捨選択してしまうことはもったいないですよ」といったアドバイスを頂けたことが、訪問看護への転職を進めるうえでとても勇気になったことを覚えています。
その他には、転職活動を進めていく中で自分が迷ってしまった時に、自分の望む働き方や、今後のキャリアのこと、現在の優先順位付けなど、客観的な視点でアドバイスして頂けたことは、とても助かったな…と。
あと、細かなところなのですが、基本的な連絡手段が『LINE』だったことも、とても便利で助かりました(笑)。
転職した職場はどうですか?
Y.Tさん
周りの先輩方が、頼りがいもありつつ、すごく気遣って頂けている環境にとても助けられています…(涙)。
ちょっと具合が悪いだけでも「大丈夫?」「疲れてない?」など、気さくに声がけをしてくれる点や、お休みも柔軟に相談をさせてもらえている点など、無理のない働き方ができていると思います。
その他には、スタッフの皆さんがモチベーション高く、学習意欲も旺盛な方々なので、自分自身も良い刺激をもらえていると感じます。
アロマテラピー、リンパドレナージュ、フットケア、心理カウンセラー等、在宅の現場で役立つ様々な資格を取得されている方がいるので、自分自身の視野も広げられて良いなと思っています。
あとは、ステーションが国技館もある『両国』駅のすぐ近くなので、(イメージ通りというか)利用者さんに下町・江戸っ子気質の方が多いんです(笑)。
ちょっとした掛け声がすごく粋だったり、人生経験豊富な方が多かったり、この土地の方と関わっていけることが毎日とても楽しいです。
訪問看護への転職を考えている人へのメッセージ
Y.Tさん
まず、訪問看護で働きはじめると、とても身体が健康になると思います!笑
生活リズムが整ったことで、病棟で働いていた時に比べて身体がはるかに楽になりました。
あと、私の場合は、消化器の経験が少なかったことや、ご利用者さんにストマの方が多かったこともあり、病院でもっと消化器のことは学んでおけば良かったな…、と思っています。
ただし、未経験の領域に触れていく場面や、自分のアセスメントに自信がもてない場面でも、周囲の先輩方に相談をしたり、利用者さんとの信頼関係を築いていったりすることで、どうにかクリアになっていくのかなと感じました。
決して、「1人で抱え込んで」「1人で判断する」ことはないです。
臨床経験の短い方が訪問看護に不安を感じる気持ちはよくわかるのですが、まずは現場に飛び込んで、周囲の人たちに支えられながら、一歩ずつ成長していけば大丈夫だと思いますよ。
まとめ:転職先選びのポイント
- 自分の看護観や仕事感とマッチする職場
- (将来的な)出産や子育てと仕事との両立が可能な職場
- 周囲に相談のしやすい雰囲気かつ人間関係の良い職場
「NsPace Career ナビ」は、訪問看護ステーションへの転職に特化した求人サイト「NsPace Career」が運営するメディアです。訪問看護業界へのキャリアを考えるうえで役立つ情報をお届けしています。