立ち上げ当初から数年にわたり見守ってきた、女の子の成長

1歳のときから5年以上も看ている呼吸機をつけた女の子 ステーションの立ち上げから見守ってきたその子の成長に感じるものとは

インタビューご協力者

伊藤 礼子

管理者 看護師

トータルサポートあんず

立ち上げ当初から数年にわたり見守ってきた、女の子の成長

 

伊藤さんがステーション立ち上げ時から携わっている女の子。

呼吸機がついた状態だったため、病院から退院した直後から伊藤さんたちチームが訪問してケアをしていました。 

 

訪問が始まったときは、1歳少し過ぎたばかりの赤ちゃんでした。

その後は2歳のお誕生日を一緒に祝い、訪問をすれば「あ!知っている人が来た!」と安心するような表情を見せてくれるまでになりました。そして、来年には小学生に上がります。 

 

いたずらっ子で、訪問看護師に対しても明るい反応を見せてくれる女の子。しっかりと人を見ていて、いたずらをする人としない人を決めている様子も可愛らしいそうです。 

 

 

伊藤さんは、呼吸機が付いていると洋服の着脱が大変なのでお洋服を切って縫い直す提案をしたり、お風呂の時に呼吸機に水が入らないようにするバンダナを作ったりと、医療ケア以外の関わりもたくさん持ってきました。

また、訪問に入るのは女の子のお母さんがリフレッシュするためというもあるそう。そのようにして、女の子だけでなくお母さんとも良い関係を築いてきました。 

 

1歳過ぎから携わっているとなると、もはや親せきを通り越して家族同然の関係。

ステーションが立ち上げたばかりで不安もあったから訪問が始まったため、その子がしっかりと成長していく姿を見ると、自分たちと共に成長しているんだなと感じ、言葉にならないほど感慨深いものがあると伊藤さんは言います。 

 

3歳だったお子さんを亡くした経験を持つ伊藤さん。看護師としてだけでなく、利用者のお母さんと同じくらい大きな優しさ、多くのお子さんの成長を見守りたいと意気込みます。 

取材・文章 : 一和多義隆

取材日 : 2018年9月19日