【看護師コラム】在宅現場での多種多様な連携先! 訪問看護を検討中なら知っておくべき他職種のこと!

[記事公開日]2017/08/06  [最終更新日]

こんばんは、看護師の岩本です。

医療やケアの世界では異なる専門職同士がチームを組んで連携をとることが大切だとされています。病院臨床だけではなく在宅ケアの臨床においてもとても大切な実践の視点です。では在宅ケアにおいての多職種ってどんな人がいるのでしょう?フォーマルなサービスから、インフォーマルな関係まで含めて、よくある連携先の人々(サービス)を紹介します。

まず、本人の家に来てくれる「訪問」系サービスを見てみると、介護保険のプロであるケアマネージャー、医療面でも生活面でも介入していく訪問看護師、訪問診療医、リハビリのセラピスト、生活面のスペシャリストの介護士、鍼灸などの治療ができる方もいる訪問マッサージ、口腔ケアや嚥下も見てくれる訪問歯科、清潔に欠かせない訪問入浴、おいしいごはんを配達してくださる宅食サービス、などがいますね。

訪問だけでなく「通う」サービスでは、デイサービスやデイケア、訪問診療とは別件で通う、かかりつけの病院や診療所の医師がいて連絡をとったり。
環境面で見てみると、家で暮らすための福祉用具の事業者、本人に代わって金銭管理をする自治体のサービス担当者、生活保護担当者、ソーシャルワーカー、住んでいるマンションの管理人などとも連携することがあります。

「コミュニティ」という視点では、地域包括支援センターの方や、民生委員、保健師、近隣の方、商店街の顔なじみの方、近くの交番の警察官、果てはヤクルトのお姉さんなども本人を取り巻くリソースという広い意味で、実はある意味多職種として連携をとることがあります。

このように考えると際限がないようですが、人が家で暮らし続ける、ということは、それぞれの規模で社会と触れ合いながら生きていくことになります。

訪問看護師の仕事は、医療専門職だけでの連携ではなく、対象者をとりまく「全てのリソース」を活用し視野を広くしてクリエイティブに多職種連携をしていく必要がありますね。

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▼筆者

岩本 大希(いわもと たいき)

▼筆者プロフィール

看護師|ウィル訪問看護ステーション江戸川 所長

総合大学の看護医療学部を卒業後、神奈川県相模原市にある北里大学病院の救命救急センターのICU等で看護師として従事。三次救急のドラマティックな看護を経験しながら、患者が家に帰りたくても帰れないことで救急車のたらいまわしが起こる「ベッドの玉突き事故問題」や、突然の搬送・救命治療での充分な意思決定の時間が足りない事を問題と捉え、在宅医療・ケアの受け皿としてヘルスケアベンチャーにて24時間365日対応の訪問看護事業を起こす。

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岩本 大希

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総合大学の看護医療学部を卒業後、神奈川県相模原市にある北里大学病院の救命救急センターのICU等で看護師として従事。三次救急のドラマティックな看護を経験しながら、患者が家に帰りたくても帰れないことで救急車のたらいまわしが起こる「ベッドの玉突き事故問題」や、突然の搬送・救命治療での充分な意思決定の時間が足りない事を問題と捉え、在宅医療・ケアの受け皿としてヘルスケアベンチャーにて24時間365日対応の訪問看護事業を起こす。
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