【看護師コラム】在宅で直面する様々な価値観! 訪問看護における利用者さんの“意思決定”について

公開日:2017/08/09 更新日:2024/02/06
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看護師の岩本です。

本日は、利用者さんの“意思決定”に関するお話を。

対象者のアドボカシー(権利擁護)は、私たち看護師の大切な仕事の一つです。その中で、“意思決定”に携わる機会が多いのも、訪問看護の特徴ですね。

意思決定に関する支援の方法はこれまでの歴史で実践がされてきています。

例えば、医療者が父親的一方通行な選択を行うパターナリズム、説明と同意と訳されるインフォームドコンセント、説明し選択をさせるインフォームドチョイスなどなど。

現在はシェアードディシションモデルやアドバンスケアプランニングなどが盛んに話題になっていて、医療者と患者(対象者)の相互理解とともに価値観に合わせて支援することが重要視され始めているようです。

SDM(SharedDisisonMaking)は、相互にコミュニケーションを取りながら、対象者が正しく医学的情報を理解し、自分は何を大事にして決めたいかをよく考えて、自分らしい決定ができるようにつくられたものです。

このステップの間、医師または看護師などの医療者が、情報を提供したり、質問に答えたり、対象者が意思決定に参加できるように励ましたり、希望を聞くなど意思決定のサポートを行い、ステップがきちんと枠組みにされています。

すでに英国ではNHS(公的保健サービス)のWEBサイトには専用のサイトが用意されているほど、市民への意思決定の重要なパターンとして提供されたりもしています。

( ※NHS http://t.co/0VmH5SS0 )

これまでも様々な意思決定パターンが出てきていますが、世界でも日本でも、これからは多様な価値観のもと、もっともっと対象の方の人生に沿った、医療の取捨選択の機会が必要になってくるようです。

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参考:ヘルスリテラシー健康を決める力http://www.healthliteracy.jp/comm/post_8.html

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▼筆者

岩本 大希(いわもと たいき)

▼筆者プロフィール

看護師|ウィル訪問看護ステーション江戸川 所長

総合大学の看護医療学部を卒業後、神奈川県相模原市にある北里大学病院の救命救急センターのICU等で看護師として従事。三次救急のドラマティックな看護を経験しながら、患者が家に帰りたくても帰れないことで救急車のたらいまわしが起こる「ベッドの玉突き事故問題」や、突然の搬送・救命治療での充分な意思決定の時間が足りない事を問題と捉え、在宅医療・ケアの受け皿としてヘルスケアベンチャーにて24時間365日対応の訪問看護事業を起こす。

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